「鬼平犯科帳」面白いです!
入院している病院には池波正太郎作、さいとう・たかを作の「鬼平犯科帳」のコミック本が3冊あり、今日はその「玄冬の候」から。
この中で「たてこもり」も秀逸でしたので、一筆。
吉原の遊郭で女郎恋しさに吉原の主人を殺してしまう又衛門。
すぐに逃げることもできず、遊郭の中で咄嗟にとった人質が将軍家 縁戚の福井藩松平家嫡男でした。
そのことに怯えてしまい、誰も救いに行けない中、長谷川平蔵が助けに駆り出されます。
鬼平犯科帳Season Best玄冬の候。 (SPコミックス SPポケットワイド)
- 作者: さいとう・たかを池波正太郎
- 出版社/メーカー: リイド社
- 発売日: 2018/02/07
- メディア: コミック
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又右衛門は遊郭の上階から、人質を放せ、と叫ぶ居並んだ町人に向けて、福井藩では飢饉が続き、領民が困窮に喘いでいる中、嫡男は吉原で遊び惚けていることが許されるのか、と叫び、町民の賛同と賞賛を得ます。
しかし、実は又衛門は母親を殺した罪状がある男でした。
それを知った江戸町民は手の平を返して又衛門を猛烈に批判し始めます。
一時期の英雄が一転して悪者になるその様を見て、平蔵は語ります。
「人というのは勝手なものじゃ。平穏無事を願いながら、どこかでそれを退屈だと思っている…。まこと難儀な生き物よ…」
漫画の中で、江戸雀という言葉が出てくるのですが、もちろん意味は江戸市中に詳しく、それを語る人、という意味でしょうが、昨今の森友問題から佐川元金融庁長官、角界の問題等を見て、それに騒ぐ人たちを見ていると、スズメ、という言葉が自分たちのことを指しているのでは、と身を引き締めなくてはいけませんね。
明日も入院してます。
皆さんは良い土日をお過ごしください。
では、また。