「コーヒーが冷めないうちに」と米中貿易摩擦と
9月21日に公開された映画「コーヒーが冷めないうちに」を観てきました。
主演は有村架純さん、石田ゆり子さん、薬師丸ひろ子さん、吉田羊さん、
波留さん、松重豊さんといった豪華な面々。
あらすじとしては、時田数(有村架純さん)が従兄で店主の時田流(深水元基さん)と
経営する、とある街のとある喫茶店「フニクリフニクラ」、
ここには、ある都市伝説があります。
それは店内のある席に座ると、望んだとおりの時間に戻ることができるというもの。
ただ、やっかいな幾つかの「ルール」があるのでした。
その「ルール」を抜粋すると、
1.過去に戻ってどんな事をしても、現実は変わらない
2.過去に戻れるのは、コーヒーをカップに注いでから、そのコーヒーが冷めてしまうまでの間だけ。
コーヒーが冷めないうちに飲み干さなければならない
3.過去に戻れる席には先客がいる。席に座れるのは、その先客が席を立った時だけ
こうした「ルール」が本作品を窮屈にもしていますが、同時に面白く、
かつ魅力的にもしています。
誰もが一度は経験する「もしも、あの時に戻ることができたら」という「後悔」の思い。
本作では様々な「後悔」を抱えた登場人物が店を訪れます。
その背景には現代社会の問題となっているシングルマザーの子育て、介護、相続に
触れられているため、SF的ですが現在に切り込んだ内容にもなっていると感じました。
ストーリーとしては、主軸として時田数の生活が描かれ、
都市伝説を知りつつ「フニクリフニクラ」を訪れるお客様が、あるきっかけを元に、
過去に戻り、様々な心的変化を起こす、という内容になっています。
①アメリカに行ってしまった幼馴染の賀田多五郎(林遣都さん)と
ケンカ別れをしてした独身キャリアウーマン清川二美子(波瑠さん)。
②若年性アルツハイマーに侵された妻・高竹佳代(薬師丸ひろ子さん)と、
高竹を優しく見守る夫・房木康徳(松重豊さん)。
③故郷の妹(松本若菜さん)を裏切り、
一人スナックを営む喫茶店の常連客・平井八絵子(吉田羊さん)。
④過去に戻れるという席にいつも座っている謎の女(石田ゆり子さん)。
「4回泣ける」という触れ込みは、①~④それぞれのストーリーがあり、
それぞれに哀しいからです。
個人的には哀しいと思ったのは②でした。
実生活の上でも、私たちの誰もが過去の出来事は変えられませんが、
その時以来感じていた感情や、この先の未来は私たちの考え方によって変えることが可能です。
それは実は、1杯のコーヒーが冷めるまでの短い時間でも可能なんだ、
ということを考えさせられるハートウォーミングな作品です。
星5つの処、3つですね。★★★☆☆
さて、過去に書きましたが、明日24日、
世界第一位第二位である米国と中国が互いに第3の追加関税を発動します。
この米中貿易摩擦は、双方で年間3,600億ドル(約40兆3千億円)の貿易に
関税を上積みすることになります。
本日のNHK日曜討論でも米中貿易摩擦が取り上げられていました。
トランプ政権がここまで強気に出る背景として、米国議会を中心に、
異なる経済方策で進められてきた中国に対する警戒感も出ていている、という発言や、
これは、米中の力関係が変わってきたことによるある種の新冷戦「経済冷戦」である、
という発言も聞かれました。
この事態を受けて、日本企業も現実的に対応を考える必要が出てきました。
もはや安易な解決方法は無いように思います。
現在、保坂正康著『昭和の怪物 七つの謎 』(講談社現代新書) を読んでいるのですが、
ここで書かれている東条英機氏の精神主義的戦局判断には辟易するばかりです。
今回の米中貿易摩擦が、まさかそんな事態には陥らないでしょうが、
日本人として見守ると同時に、外交や援助で我々の利得になるように行動していきたいものです。
あなたの人生の主人公はあなた。
今日も新しい一日が始まります。
素晴らしい一日を過ごしましょう。
お互い、頑張りましょうね。
では、また。