万八日記

初めまして、万八です。読んだ本や聞いたラジオ、旅、仕事で考えた事など、日々の感想を日記風に書かせてもらいます。皆さんが気楽に楽しめる文章を書きたいです。よろしくお願いします。

アーネスト・シャクルトン氏を調べて

台風21号が西日本へ接近していますね。
1993年ぶりに強い台風らしいので、どうぞお気を付けください。

 

昨日、何気なしにNHKラジオを聞いていたら、
アーネスト・ヘンリー・シャクルトン
(Ernest Henry Shackleton/1874年2月15日-1922年1月5日)
の名前が出てきました。

アーネスト・シャクルトンの名言 | 地球の名言


シャクルトンは、アイルランド・キルデア州生まれの探検家です。
南極探検家のなかでも、南極点を初制覇したアムンセンやスコットに比べると、

シャクルトンの業績はそう華々しいものではありません。。
何故というに、シャクルトン南極大陸横断を目標にかかげながら、

南極大陸にたどりつくことさえできなかったからです。
目的を達するという意味では、そのはるか手前で失敗したことになります。

彼は南極探検の同志を募るために募集広告を出しました。
その広告には約5,000人の応募があったとされますが、それは

以下のような記載だったのです。

危険な旅につき、男子求む。
報酬はほとんどなく、極寒の中、長い間暗闇に包まれる。
そこには常に危険があり、命の保証はできない。
しかし、成功すればあなたは名声と賞賛を得ることになる。

志あり精神が若い男性にはこんなチャレンジ精神を掻き立てられるような内容にどれだけ敏感に動くのでしょうか。

 

ところがその失敗から、人類の成しとげた偉業のなかでもとりわけ心を打つ奇跡が産まれました。
エンデュアランス号の乗組員二十八名が船を失い、氷の世界を一年近くさまよった後に、

一人も欠けることなく生還した事実は、人間にこれほどの力があったのかと、感動を呼びます。

そしてその感動のなかから、私たちは「生きのびろ!」というメッセージを受け取るのでした。

 

でも、登山家メンバーは特に南極探検家として知られる人物であり、

南極を目指す航海の途中で座礁し、約1年8か月に及ぶ漂流の末に生還したストーリーで

著名な方達です。

長期間の漂流にも関わらず、隊員の希望を失わせず、冷静な判断と決断で全隊員を生還させた、

その優れたリーダーシップは今でも賞賛を集めている。

決断力、行動力、隊員から尊敬されること、リーダーの条件と考えられるこれらの素質の他に、

もうひとつ条件をつけ加えると、「楽観的なこと」が上がりそうだ。

 

「すぐれた探検家の条件は?」と聞かれて、シャクルトンは「楽天家であること」と答えているが、それはリーダーの条件でしょう。
シャクルトン楽天的な性格のおかげで、探検隊は明るかった。

男ばかりが孤独な地の果てで、毎日氷と雪ばかりを見ていたというのに、少なくともオーシャン・キャンプまでは「冒険がおもしくてたまらない」という愉快な雰囲気にあふれていたようです。

「そして奇跡は起こった」あとがき

 

もちろんシャクルトンは明るいだけの人物であるはずはなく、複雑な内面を持ち、
隊員たちをまとめるに当たってもずいぶん繊細に気をつかっていました。

ただ、それでも生来の楽天性が、隊員たちを最後までひっぱっていくための希望を生む原動力だったようで、それはまちがいない。
希望の持ちようがない状況のなかで希望を持ち続けたこと、自分の野性を信じたこと、仲間への忠誠、そして神秘体験、シャクルトンの体験のひとつひとつが私たちに「生きのびろ! 生きのびる力を人間は持っている」と伝えてくれる。
この本は、生きのびたい人への応援歌だという気がしてならない。

 

シャクルトンとその一行は心をひとつにして、奇跡を自分たちの力でもぎとったように思える。
どうやって? 

船の名前が暗示のように告げているが「エンデュアランス(不屈の忍耐)」によってです。
「不屈」も「忍耐」も、私たちが流行おくれの服のように捨て去って、

省みることをしなくなった言葉ではないでしょうか。

ひどい目にあってもどこか明るいシャクルトン隊は、これらの言葉の暗くみじめなニュアンスを払拭して、新しい意味を示唆してくれていたようです。

また、シャクルトンの活躍した二十世紀初頭には、欧米諸国は競うようにして、南極に

探検隊を送り出しています。

あの行為でどれだけの国民が死んだのか、統計は出ているのでしょうか。

エンデュアランス号漂流記 (中公文庫BIBLIO)

エンデュアランス号漂流記 (中公文庫BIBLIO)

 

他の新大陸がヨーロッパの手で発見され植民地にされた後では、

南極大陸だけが残された未踏の大陸であり、領土の期待や科学的発見、

そして未知への挑戦が、人々の心をとらえていたように思いません。

 

あなたの人生の主人公はあなた。
今日も素晴らしい一日でしたね。
明日も素晴らしい一日を過ごしましょう。

お互い、頑張りましょうね。
では、また。