自民党総裁選と胆振地方での地震について
自民党総裁選が始まりました。
安倍首相は「いよいよ憲法改正に取り組む時が来た」と述べ、改憲への意欲が強い模様です。
他方、石破茂氏は「私がやりたいのは経済の再生。国民一人一人の所得を挙げていかなければならない」と発言されているようです。
私は、石破氏について、You Tubeで見た「ザ・インタビュー」という番組で、丁寧にインタビューに対応されている石破氏に触れ、彼のことを好きになりました。
他方、安倍首相は小泉内閣では官房長官として活躍され、2006年に内閣総理大臣になるも、2007年9月に体調不良で退任、その後、2012年に内閣総理大臣に返り咲いた後の長期政権は皆さんも知る通りであり、過去の苦境を乗り越えて努力しているだけに、大変尊敬しています。
このように、私は二人に苛立ちも怒りも持っていない性質で、二人にはこの機会にきっちりと討論し、政策を揉んでもらいたい、と思っています。
憲法改正は戦後63年間、吉田茂氏も田中角栄氏も、小泉純一郎氏も成し遂げられなかったことですが、もし出来るとしたら、安倍首相三選後でしょうね。
自民党総裁選には岸田文雄さんと野田聖子さんが立候補するのでは、と思われましたが、結局2名のみ。
でも、このように安倍首相と石破氏との二人でしっかり話し合える機会が出来たのは良いと思っています。
今後、ブログの中でこの2名の対立軸などを鮮明に描くことが出来ればとも思います。
平成30年北海道胆振東部地震での死者は計40名になりました。
多くの方のご冥福をお祈りすると共に、各地での復興が一日でも早く進みますよう祈念致します。
あなたの人生の主人公はあなた。
今日も素晴らしい一日でしたね。
明日も素晴らしい一日を過ごしましょう。
お互い、頑張りましょうね。
では、また。
北海道胆振東部地震のことと、スルガ銀行のこと
2018年9月6日、午前3時8分に発生した平成30年北海道胆振東部地震。
生存率が著しく下がると言われる災害発生から「72時間」が過ぎ、
今朝の時点で死者35人となりました。
亡くなられた方のご冥福と、被災された方々の一日も早い復興を心からお祈り申し上げます。
調査報告書を発表しました。
そこで明らかになったのは、シェアハウスなどの投資用不動産で
不適切な融資をしていただけではなく、高収益の裏で無理なノルマが課され、
不正が蔓延(まんえん)している実態でした。
経営責任を明確にするため、創業家出身の
岡野光喜会長、米山明広社長、白井稔彦専務の代表取締役、望月和也専務、柳沢昇昭常務
の計5人の役員が7日付で辞任し、
有国三知男取締役が社長に就いて立て直しを図ります。
しかし、今後は金融庁の処分や焦げ付きかねない融資への対応が待ち構えている状況です。
「地方銀行随一の高収益体質」とか「先進的なビジネスモデル」という看板を掲げていた、
ということです。
でも、収益至上の社風の無謀な利益目標を与えられた営業マンは上司に罵倒され、
例えば「(ノルマを達成できる)数字が出来ないなら、ビルから飛び降りろ」
といった叱責もあったようです。
「お客さまの夢をかたちにするお手伝いをします!」とHPに書かれているのですが、
お客様に対してはどのように思われていたのかが気になるところです。
この度公開された調査報告書は、公表版はPDF338ページと非常に長いものとなっており、
とてもすべては読めませんが、縮刷版は17ページです。
https://storage.googleapis.com/surugabank/20180907_3.pdf
↑公表版はこちら
https://storage.googleapis.com/surugabank/20180907_2.pdf
↑縮刷版はこちら
朝日新聞の社説では、日本の組織や金融ビジネスのあり方を考えるうえで、
今回の報告書は示唆に富む、と書いています。
私もまずは縮刷版から読んでみます。
あなたの人生の主人公はあなた。
今日も素晴らしい一日でしたね。
明日も素晴らしい一日を過ごしましょう。
お互い、頑張りましょうね。
では、また。
平成30年北海道胆振東部地震とGEジャパンの浅井社長について
9月6日、午前3時8分ごろ、北海道南西部胆振(いぶり)地方を震源とする地震が
発生しました。最大震度は7とも言われています。
津波の心配はないものの、家屋の倒壊、大規模な山崩れや土砂崩れ、
地面の液状化現象、停電、交通網のマヒ等、様々な影響が生じているかと想像されます。
安倍晋三首相は、7日朝までに100万世帯の停電復旧めざすと述べておられるそうです。
こういう時は政府頼みの面もありますね。
まだまだ地震の影響が見えない状況ですが、災害に遭われた皆様に御見舞い申し上げます。
さて、日経新聞夕刊に掲載されている「私のリーダー論」に浅井恵理子さんが紹介されていました。
彼女は米ゼネラル・エレクトリック(GE)の日本法人、GEジャパンのトップに就任された方。
GEと言えば、比較的古いもの好きの私はジャック・ウェルチ氏を思い出しますし、
その後継となったジェフ・イメルト氏を想像します。
現在のGEはどこか勢いを失っているようですが…。
それはともかく、浅井さんは慶応大学卒業後、ソニーに入社、海外転勤をした後に30歳で出産し、
2年半は子育てに専念、その後マイクロソフト社を経て、GEに入りました。
GEでは、官公庁を相手にさまざまな交渉をまとめてきた手腕が評価されたようです。
GEでも初の女性社長になった浅井さんが考えるリーダーシップについて述べられています。
浅井さんが考えるリーダーの条件とは?という問いに対して、浅井さんのお答えは、
チームの中で信頼関係を築けることが一番だと思います。
いくら結果を出しても、信頼を得ていないリーダーは評価されません。
私が目指すリーダーシップは、チームのメンバーが何を思っているかを常に気に留め、目を配り、チームの力を引き出していくスタイル。
今の時代は、GE元会長のジャック・ウェルチのようなカリスマ的なトップダウン型のリーダーとは対極の「羊飼いタイプ」が求められています
というもの。
ジャック・ウェルチ氏は、会社を守るけれど、人材を守らないことから、
建物を壊さずに人間のみを殺す中性子爆弾になぞらえて「ニュートロンジャック」と
綽名されましたが、時のGEの業績を見事に回復させた「伝説の経営者」です。
時代や会社によって求められる人が違う、ということでしょうね。
また、浅井さんは以下のようにも述べています。
信頼関係の構築は最初が肝心です。
私の場合、新しい仕事を始める際には、3カ月から半年間、そこに全力投球します。
まずプライベートなことも含めて、いまどんなことを考え、何に悩んでいるのか、自分からオープンに話します。
そして移動中やランチ、ミーティングなどあらゆる機会をとらえて、チームのメンバーの話に耳を傾けますそこで信頼関係がつくれていないと、仕事上でも行き違いが生じ、生産性がダウンします。逆に最初に信頼関係ができれば生産性は加速度的に上がります。
困難に直面したときも想像以上のパワーを発揮して乗り越えることができます
うーん。。。学ぶ点が多いです…。
私はちょっと(かなり?)コミュニケーションが下手で、
あまり人と対話しなかったり、出来れば研究職的な役に付きたいと
考えてしまう性質(たち)なので。
でも、一般企業で生活するなら、コミュニケーション能力って、当たり前だけれど必須ですよね。
浅井さんを見習って、努力します。
あなたの人生の主人公はあなた。
今日も素晴らしい一日でしたね。
明日も素晴らしい一日を過ごしましょう。
お互い、頑張りましょうね。
では、また。
大隈重信、織田信長、坂本龍馬の年収は?
総理大臣を2度経験し、外務大臣を5度務めた政治家であり、
日経BPがこんな興味深い記事を掲載しています。
総理大臣だった大隈重信は1915(大正4)年当時、月給が1,000円でした。
ちなみに、当時の大卒の初任給は35円。
現代の金額に換算する際は、約1万倍すると大体合うらしいので、
年収は約1億2,000万円です。
2017年時点で総理大臣の年収が約4,000万円らしいので、今以上の年収なんですね。
でも、大隈さんはお金を貯め込まずに、ほとんどすべて政治や外交生活に使っていたようです。
年収シリーズは計10人紹介されており、
例えば織田信長の年収は700億円だそうです。
という記載もあり、これも面白いですね。
さらに、幕末の動乱時代を海外へ開放すべく活動した坂本龍馬。
彼の年収は、150万円、と意外に少ない!!
1865年に竜馬が設立した「亀山社中」では、
1人当たり毎月3両2分(約10万円が薩摩藩から支払われていたようです。
「海援隊」設立後は(1867年春)は、少しアップして、
土佐藩から1人当たり毎月5両(約15万~20万円)が支給されました。
その3年間の平均年収を出すと、多く見積もっても150万円程度。
ただし、一説によれば、海援隊の設立時に岩崎弥太郎へ掛け合い、
自分の収入を十倍の50両にしてもらった、という考えもあり、その場合、
約1800万~2000万円の年収が保証されたことになるようです。
この他にも、西郷隆盛、福沢諭吉、宮本武蔵、アインシュタインといった方々の
年収も紹介されています。彼らの経歴も履歴書風に書かれていて、面白い記事です。
さて、台風21号は 間宮海峡付近で温帯低気圧に変わったようですね。被害に遭われた方、一日も早い復興を祈念しております。
あなたの人生の主人公はあなた。
今日も素晴らしい一日でしたね。
明日も素晴らしい一日を過ごしましょう。
お互い、頑張りましょうね。では、また。
台風21号の影響と勝間和代さん、樹木希林さんの教え
西日本の皆さま、台風21号の影響は大丈夫でしょうか。
私が生活している関東圏内でも大雨と強風の影響で、被害が出たところもあるようです。
これ以降は東北から北海道の方々ですね。どうぞお気を付けください。
今日は話題を2つ書きます。
話題①「テザリングについて」
WiFiや専門ルーターの代わりにAndroid等でネット環境に接続できる機能として、
「テザリング」があり、ご存知の方も多いと思います。
この「テ」ザリング、多くの人が「デ」ザリングと覚えているようです
でも、正しくは「Tethering」。
「Dethering」ではないので、ご注意ください。
(勝間和代さんのメルマガ(2018年9月2日)より)
かく言う私も「デ」ザリングと5年くらい思い込んでいました。
勝間さんのおかげで恥をかかずに済みましたね。
皆さんはいかがでしょうか。
話題②「樹木希林さんのメッセージ」
9月最初の月曜日は自殺率が最も高くなるそうです。
学校に行きたくない、だから自分で命を絶とうと悩んでいる若者に対して、
女優の樹木希林さんがメッセージを送った、ということです。
長いですが、以下に引用します。
新学期が始まる日、まわりのみんなが
「おはよう、今日から学校だね」って笑顔で言葉を交わすとき、
「私は学校に行きたくない」ということを考える気持ち、何となくわかります。
だから思うの、そう思うこと、
それはそれでいいじゃないって。
私は小さいとき、自閉傾向の強い子どもでね、じっと人のことを観察してた。
学校に行かない日もあったけど、父は決まって
「行かなくてもいいよ、それよりこっちにおいで、こっちにおいで」って言ってくれたの。
だから、私の子どもがそういうことになったら、父と同じことを言うと思う。
それにね、学校に行かないからって、何もしないわけじゃないでしょう。
人間にはどんなにつまらないことでも「役目」というのがあるの。「お役目ご苦労様」と言ってもらえると、大人だってうれしいでしょう。
子どもだったら、とくにやる気が出るんじゃないかな。
ただね「ずっと不登校でいる」というのは子ども自身、すごく辛抱がいることだと思う。
うちの夫(ロックンローラーの内田裕也さん)がある日、こう言ったの。
「お前な、グレるってのはたいへんなんだぞ。すごいエネルギーがいるんだ。
そして、グレ続けるっていうのも苦しいんだぞ」って。
ある意味で、不登校もそうなんじゃないかと思うの。
学校には行かないかもしれないけど、自分が存在することで、他人や世の中をちょっとウキウキさせることができるものと出会える。
そういう機会って絶対訪れます。
私が劇団に入ったのは18歳のとき。
全然必要とされない役者だった。美人でもないし、配役だって「通行人A」とかそんなのばっかり。
でも、その役者という仕事を50年以上、続けてこられたの。
だから、9月1日がイヤだなって思ったら、自殺するより、もうちょっとだけ
待っていてほしいの。
そして、世の中をこう、じっと見ててほしいのね。
あなたを必要としてくれる人や物が見つかるから。
だって、世の中に必要のない人間なんていないんだから。
私も全身にガンを患ったけれど、大丈夫。
私みたいに歳をとれば、ガンとか脳卒中とか、
死ぬ理由はいっぱいあるから。無理して、いま死ななくていいじゃない。
だからさ、それまでずっと居てよ、フラフラとさ。
(佐藤伝さんのメルマガ(2018年9月3日)より)
素敵な言葉ですよね。
樹木希林さんは全身ガンに患い、それでも「万引き家族」始め、仕事に従事されています。
上手に病気とお付き合いをされている方で、私も尊敬しています。
あなたの人生の主人公はあなた。
今日も素晴らしい一日でしたね。
明日も素晴らしい一日を過ごしましょう。
お互い、頑張りましょうね。
では、また。
アーネスト・シャクルトン氏を調べて
台風21号が西日本へ接近していますね。
1993年ぶりに強い台風らしいので、どうぞお気を付けください。
昨日、何気なしにNHKラジオを聞いていたら、
アーネスト・ヘンリー・シャクルトン
(Ernest Henry Shackleton/1874年2月15日-1922年1月5日)
の名前が出てきました。
シャクルトンは、アイルランド・キルデア州生まれの探検家です。
南極探検家のなかでも、南極点を初制覇したアムンセンやスコットに比べると、
シャクルトンの業績はそう華々しいものではありません。。
何故というに、シャクルトンは南極大陸横断を目標にかかげながら、
南極大陸にたどりつくことさえできなかったからです。
目的を達するという意味では、そのはるか手前で失敗したことになります。
彼は南極探検の同志を募るために募集広告を出しました。
その広告には約5,000人の応募があったとされますが、それは
以下のような記載だったのです。
危険な旅につき、男子求む。
報酬はほとんどなく、極寒の中、長い間暗闇に包まれる。
そこには常に危険があり、命の保証はできない。
しかし、成功すればあなたは名声と賞賛を得ることになる。
志あり精神が若い男性にはこんなチャレンジ精神を掻き立てられるような内容にどれだけ敏感に動くのでしょうか。
ところがその失敗から、人類の成しとげた偉業のなかでもとりわけ心を打つ奇跡が産まれました。
エンデュアランス号の乗組員二十八名が船を失い、氷の世界を一年近くさまよった後に、
一人も欠けることなく生還した事実は、人間にこれほどの力があったのかと、感動を呼びます。
そしてその感動のなかから、私たちは「生きのびろ!」というメッセージを受け取るのでした。
でも、登山家メンバーは特に南極探検家として知られる人物であり、
南極を目指す航海の途中で座礁し、約1年8か月に及ぶ漂流の末に生還したストーリーで
著名な方達です。
長期間の漂流にも関わらず、隊員の希望を失わせず、冷静な判断と決断で全隊員を生還させた、
その優れたリーダーシップは今でも賞賛を集めている。
決断力、行動力、隊員から尊敬されること、リーダーの条件と考えられるこれらの素質の他に、
もうひとつ条件をつけ加えると、「楽観的なこと」が上がりそうだ。
「すぐれた探検家の条件は?」と聞かれて、シャクルトンは「楽天家であること」と答えているが、それはリーダーの条件でしょう。
シャクルトンの楽天的な性格のおかげで、探検隊は明るかった。
男ばかりが孤独な地の果てで、毎日氷と雪ばかりを見ていたというのに、少なくともオーシャン・キャンプまでは「冒険がおもしくてたまらない」という愉快な雰囲気にあふれていたようです。
もちろんシャクルトンは明るいだけの人物であるはずはなく、複雑な内面を持ち、
隊員たちをまとめるに当たってもずいぶん繊細に気をつかっていました。
ただ、それでも生来の楽天性が、隊員たちを最後までひっぱっていくための希望を生む原動力だったようで、それはまちがいない。
希望の持ちようがない状況のなかで希望を持ち続けたこと、自分の野性を信じたこと、仲間への忠誠、そして神秘体験、シャクルトンの体験のひとつひとつが私たちに「生きのびろ! 生きのびる力を人間は持っている」と伝えてくれる。
この本は、生きのびたい人への応援歌だという気がしてならない。
シャクルトンとその一行は心をひとつにして、奇跡を自分たちの力でもぎとったように思える。
どうやって?
船の名前が暗示のように告げているが「エンデュアランス(不屈の忍耐)」によってです。
「不屈」も「忍耐」も、私たちが流行おくれの服のように捨て去って、
省みることをしなくなった言葉ではないでしょうか。
ひどい目にあってもどこか明るいシャクルトン隊は、これらの言葉の暗くみじめなニュアンスを払拭して、新しい意味を示唆してくれていたようです。
また、シャクルトンの活躍した二十世紀初頭には、欧米諸国は競うようにして、南極に
探検隊を送り出しています。
あの行為でどれだけの国民が死んだのか、統計は出ているのでしょうか。
- 作者: アーネストシャクルトン,木村義昌,谷口善也
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
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他の新大陸がヨーロッパの手で発見され植民地にされた後では、
南極大陸だけが残された未踏の大陸であり、領土の期待や科学的発見、
そして未知への挑戦が、人々の心をとらえていたように思いません。
あなたの人生の主人公はあなた。
今日も素晴らしい一日でしたね。
明日も素晴らしい一日を過ごしましょう。
お互い、頑張りましょうね。
では、また。
「SUNNY 強い気持ち・強い愛」を観て
昨日封切りされた東宝㈱が提供する「SUNNY」を見てきました。
監督・脚本は「モテキ」を描いた大根 仁氏、音楽は皆様ご存じの小室哲哉氏。
あらすじとしては、以下のようなものです。
1990年代、淡路島から女子高校に転校してきた奈美。
その女子高では、ルーズソックスとミニスカ、茶髪、顔グロといった
その当時の恰好をした女子高生ばかりが通っています。
転校したばかりでそんな環境に慣れていない奈美は、方言丸出しの挨拶をしては
笑われ、田舎臭い恰好をしている様子にも、また動きもバカにされます。
しかし、なぜかクラスの仲良しグループのリーダー格である芹香に可愛がられ、
やがて仲良し女子6人グループ「サニー」のメンバーに入っていきます。
それから約20年、今や専業主婦の奈美(篠原涼子)は、母親が入院している病院で
高校時代の親友芹香(板谷由夏)と遭遇します。
思いもよらない出会いでしたが、芹香は末期がんに侵されていたのでした。
そんな芹香は、高校時代の仲良しグループ「サニー」のメンバーに会いたい、
と奈美に懇願します。
芹香が死の間際にいることを知った奈美は、すぐにかつての親友を探し始めるのでした。
その中で、親友と再会し、涙し、笑い合い、闘い合ったりして現在を生きる彼女たちと、
90年代の高校時代の奈美たちが、バカみたいに笑い合ったり、楽しい日々を過ごしたり、
本音で語って涙したり、そうした過去と現在の往還を繰り返しながら、
エピソードの1つに奈美の初恋や失恋の思い出を振り返ったりして、
物語は展開していきます。
本作では90年代の色々な歌が流れます。(安室奈美恵さん、小沢健二さん、久保田利伸さん、trf、JUDY AND MARY、PUFFY等)
その音楽が映像を援助しているように作品に魅力を与えているため、全体的に元気になる作品です。
広瀬すずさんのハチャメチャな動きを伴う演技も魅力的ですし、出場すると場が
何故か楽しくなる渡辺直美さんの存在も見事でした。
本作品のうたい文句の一つは、
「珠玉の90年代J-POPで彩る笑って泣ける青春音楽エンターテインメント」。
学園ものでありつつも、高校生時代の過去と40代の現在の生活とを交差させながら展開し、
そこに多くの人が知っている音楽を織り交ぜて、なおかつ親友という絆とか愛で
結び合う関係を描いており、見ていてほっこりできる映画です。
奈美が高校生の頃を思い出して、
あの頃、なんであんなに楽しかったんだろう、
なんであんなに笑えていたんだろう。
また、同じく奈美がSUNNYの仲間を探していて、
皆を探しているうちに、久しぶりに自分を取り戻せた。
という言葉も興味深かったです。
作品全体として、2018年に引退される安室奈美恵さんへのオマージュ(賛美)になっている、
という印象を持ちました。
1990年代、日本国内ではバブル経済が崩壊し、なんとなく暗い時代背景を帯びがちなこの頃、
それに対して18歳以下の女子高校生が日本の社会を飾り騒がせていた時代、
その中心に安室奈美恵さんがいたのではないでしょうか。
平成30年を迎えて、そんな彼女の引退。
監督の大根仁氏は、そうした時代の一現象を切り取り描いたのではないでしょうか。
作品全体を通して考えると、なんだか流行りになってしまっている重病人を主軸に
描かれる点が少し残念で、もう少し強調して描いて良い場面があったように思った
ので、星3つかな。
★★★☆☆