万八日記

初めまして、万八です。読んだ本や聞いたラジオ、旅、仕事で考えた事など、日々の感想を日記風に書かせてもらいます。皆さんが気楽に楽しめる文章を書きたいです。よろしくお願いします。

「億男」観てきました!

映画「億男を観てきました。

今週は「ハナレイ・ベイ」が見れれば満足かと思っていたのですが、

尊敬する社会学者の古市憲寿さんツイッターで「億男」に触れていたので、観ることにしました。
(ちなみに古市さんの記載で見事だなと思ったのは、きちっと自分なりの問題提起をしていた点です。)

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この「億男」、購読している日経新聞夕刊に掲載されていた評価点は★5つのうち、

★2つでしたので、決して好評価ではありませんでした。

「えらく説教臭い」と書かれています。

 

でも、古市さんに問題提起をさせた作品がどんなものなのか観たいと思ったのでした。
ちなみに、「ハナレイ・ベイ」は★4つでした。

www.nikkei.com

 

そして、見させて頂いて…、非常に面白かった!
泣いてはいないけれど、感動しました。

原作を簡単に立ち読みした程度だが、原作をアレンジしている点もあり、

そこが恐らくは効果的に生きているのではないかと思います。

 

変わるお金の価値と、お金と付き合う人たちの関係、

変わらない友人(親友)関係と抱いている大きな夢、

変わるものと変わらないものをしっかりと描いていて、演者たちとは年齢が近いからか、

それともお金という社会共通の問題を扱っているからか、感情移入できる点もあり、

見事でした。

okuotoko-movie.jp

あらすじは以下のようなものです。

定職として図書館司書をし、夜はパン屋でバイトをしながら、毎月借金返済もしている一男(佐藤健さん)。

借金に苦しむ日常と、一男が娘の教育費用を払えない、という理由を聞いて

ついに愛想を尽かした妻(黒木華さん)は娘と家を出てしまいます。

 

そんな不幸続きの一男に、なんと宝くじ3億円当選という幸運が舞い込みます。

この大金で借金返済、家族関係の修復を夢想するのですが、

一男は冷静にネットで悲惨な人生を送る高額当選者の記事を見て、この大金をどう使うべきか、迷います。

 

不安が消えない一男は、起業して億万長者となった

大学時代の親友・九十九(高橋一生さん)にアドバイスをもらうため、訪ねます。


九十九は、お金をすべて銀行から持ち込ませ、実際に使うことを勧めます。
その結果のどんちゃん騒ぎ…、いつの間にか酔いつぶれて目が覚めた一男は、

九十九が3億円とともに姿を消していたことに気づき、心底慌て、彼を探すことにするのでした。

books.bunshun.jp

九十九はどこへ行ったのか、なぜ消えたのか、そして、3億円はどうなったのか、どうなるのか、

そうした疑念を晴らすため、一男は数少ない交友関係を頼りに、九十九を追い求めます。

その過程で知る九十九の苦悩や起業した会社の状況…。

一男は九十九との出会いや落研(おちけん)での活躍、モロッコへの旅行のことを思い出し、

お金に対する気もちが変わっていき、九十九に対する思いも膨らんでいくのでした。

youtu.be

 

本作には、失礼ながら面白さを期待していなかったからか、

その分の意外さが個人的な評価を上げ、非常に面白いと感じました。

 

古典落語の名作「芝浜」も効果的にプロットとして生きており、

ロッコを旅する親友二人と、彼らが過ごす異質な世界観も見事に活かされていて、

素晴らしかったです。

www.shiraku.net

個人的には、期待感が非常に高かった「ハナレイ・ベイ」より良かったです。
「ハナレイ・ベイ」の欠点は、サーフィンとイケメン男優が出てきてしまったこと。

つまり、青い海でのサーフィンというスポーツと、彼らが作品感を作ってしまったことだと思っています。
(ハルキストはそれが好きなのかもしれませんがね)

 

でも、「億男」は、佐藤健さんと高橋一生さんという魅力的な俳優の力とエネルギーが全面に出ていて、

それを支える個性的な登場人物がそれ自体で存在感を持っていて、

各「人間」が良く現れていました。

佐藤さんと高橋さんのファンにもなってしまいましたよ。

 

個人的な評価としては、
「ハナレイ・ベイ」は★3つ、「億男」は★4つですね。

 

あなたの人生の主人公はあなた。
今日も新しい一日が始まります。
素晴らしい一日を過ごしましょう。

お互い、頑張りましょうね。
では、また。